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そして父になる 感想 [映画]

この間、福山雅治主演の『そして父になる』を観ました。

この映画を観て始終、野々宮良多役の福山にイライライライラ・・・・・・!!!!!
(それだけ、演技がうまいのかしら)
そして、野々宮みどり(良多の妻)役の尾野真千子にとても、共感してしまった。

以下、ネタバレを含みます。






「そして父になる」は子供が6歳になって、今まで自分が育てた子供が、自分の子供ではない(産院で取り換えられた)ということを知り、葛藤する二組の家族の交流と変化(主に、福山の心的変化)を描いている。

最初から最後まで、『そして父になる』の福山は嫌なやつだと思った。

福山はエリートサラリーマンで、仕事以外はわりとどうでもいいっていう風に見え、
子供にも関心なさそう。
子育てはお前に任せた、的な。
でも、「いい父親」である、フリはする。

仕事ばっかしている。
出世のためには必要なんだろうけど、やりくりすれば家族の時間を少しくらいなら割けるのに、そんなことする気はない。
上司にゴマをする時間はあっても、家族に割く時間はない。

一方、取り違え先の家族の父である斎木雄大役のリリー・フランキーさんは貧乏なダメ親父っぽいけど、家族に割いている時間は多い。

取り違えが発覚してから、本来の家族に戻るべく、時間をかけながら、お互いの子供を本来の家族の中で、週末などお泊りさせながら、行き来して、慣れさせようとする、二つの家族。

劇中で、福山にリリーさんが言ったセリフ。

「俺、この半年のお泊りで、これまで良多さんが慶多と一緒にいた時間よりも、長く一緒にいるよ」
お風呂に一人で入れているのがしつけの方針だと話した後、躾ならしょうがないけど、
「そういうとこ、面倒くさがっちゃダメだよ」
っていう、セリフ。

なんか、このセリフですっきりした。
妻子に対して、めんどくさがってる、福山。
めんどくさい気持ちは分かる。
分かるんだけど、仕事にかこつけて、子育てというか、子供の相手をすることに手を抜きすぎだと思う。

多分、どんなに仕事が忙しくても、自分に関心があるかとか、目をかけていてくれるかとかそのような気持ちは子供にはわかるものだと思う。
それが、福山には感じられない。

結局、最後のほうで、本当の福山の息子である、琉晴には少し父親らしいことをする描写があるけど、それをおそらく慶多にはしてやっていなであろう、悲しさが、
慶多がかわいそうで、かわいそうで、かなり悲しい。

また、最後の最後で、家出した琉晴を追って、リリーさん家に行って、逃げ出す慶多に
「それでも、お父さんだったんだよ」
といったセリフに、なんか、はぁ????って思ってしまった。

多分、映画だとなかなか細かい心理描写まで描けていないので、どうも
唐突に思えるし、どの口が言う?とちょっと思った。

結末は微妙にぼかしていて、
「本来の血のつながった家族に戻る」のか、
「今まで暮らしてきた家族のまま」になるのかは、明言していないけど、
もし、今まで暮らしてきた家族のままになるのなら、今度こそ本当に
福山は慶多に「お父さん」らしい、愛情と感心を寄せてほしいと、
映画ながら思った次第です。
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